短編小説・ショートショート【極楽堂】

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夏の夜の出逢い

 くそ暑い中、特に何もすることがなかった俺は、以前からとりためておいたドラマのビデオを見ていた。
(10枚) 011

ミラクルアンブレラ

フーコー「短編小説」傑作選(16 下)に掲載されたため、公開中止。
012

鳥になりたい

 空を飛びたい。
 誰でも一度はこんなことを考えたことがあるのではないだろうか。
(11枚) 013

あんばらんすプロポーズ

「やっぱ無理だって。やめとけよ」
 シートを倒しながらミチタカは言った。
 相手は、評判の美人である。
 付き合っている人がいないわけがない。
(07枚) 014

愛しの我が子

 母性というものは、生まれつき身についているものではない。
 足元でぐったりとしている小さな身体を見下ろしながら思った。
(04枚) 015

夢にも思わない

「ずっと、好きでした」
 聞きなれた彼女の声がぼくにそう告げた。
(02枚) 016

トウメイニンゲン

「おい、田村」
 目の前を通り過ぎる長身の男に話し掛ける。
 だが、それに反応する素振りはなく、何事もなかったように素通りしていった。
(05枚) 017

氷のように美しく

「ずっと会いたかったわ」
 恐ろしく冷たい、憎悪に満ちた声が、室内に木霊する。
(15枚) 018

自分らしく

「だから、個性なんてものは必要ないの」
 もううんざりといった感じでお父さんが言う。
 何度も繰り返されるこの会話。
 だけど、ぼくは諦めきれない。
(08枚) 019

カエルのことば

「お前さぁ、こっち見て溜め息ばかりつかないでくれない?」
 一瞬、誰が話をしてるのか分からなかった。
(08枚) 020
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