短編小説・ショートショート【極楽堂】
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DNAには逆らえない
それの実行を決断したのは昨日の夜だった。僕は、DNAからの命令でなんとしてもその任務を遂行しなければならないのだ。失敗は許されない。自然と僕の足は速まった。
(04枚) 001
真夏の森
鬱蒼と繁る森の中、1人の少年が歩いていました。彼は昆虫が大好きで、今日もいつものように昆虫採集に来ていました。
(10枚) 002
恋人たちの午後
「里美、蛇って好きか?」突然の疑問符だった。里美はボタンを留める手を休め、新一の方を見た。新一は落ちかけた灰をけだるそうに見ていた。
(09枚) 003
長く緩やかなときの中で
電車はゆっくりとレールの上を進んでいた。もう何時間になるだろうか。外の景色を見ることにも飽き始めた僕は、何かこの退屈を潰すような手段がないか考えていた。
(05枚) 004
密室の浴室
ほんとやってらんないな。濡れたシャツが肌にまとわりついて気持ち悪い。
短く溜め息をつき、それを脱ごうとするが、べたついてなかなか脱げない。
(05枚) 005
朝の決闘
朝の電車というのは、いつになっても馴染めない。高校に通い始めて2年と5ヶ月経つが、未だに慣れることができない。通勤、通学と車内は混み合い、立っていてはとても乗れたものではない。
(06枚) 006
真夜中の漂流者
いる。直感だった。
何かはわからないが、絶対その場にいる。
(06枚) 007
真実を映すもの
あそこは何だか気味が悪いので、地元の住人もなかなか近づかないんですよ。テレビなどで耳にする言葉だ。
しかし、用が無かったら、そんなところに誰も近づかないのではないだろうか。
(12枚) 008
1cmの悲劇
俺は自他共に認める暗黒街の一級の仕事屋だ。最近は誰にも雇われずに一匹狼で働いている。
(07枚) 009
暗所恐怖症
黒崎遥子は夜が嫌いだった。正確に言うと闇が嫌いなのだ。
漆黒の闇、それは彼女の気を狂わせるほどの恐怖であった。
(10枚) 010
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