短編小説・ショートショート【極楽堂】

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夢の代償

 弟が泣いている。
 またか、とうんざりした。
(07枚) 061

SSFW

「性格の問題じゃない?」
「は? なにいってんの」
「だってあんたって冷たいじゃん。だから人気ないのよ」
「人気あるっつうの」
(365文字) 062

秩序破りし者

 ある種、異様な光景であった。
 ここに来るのは初めてだったが、ある程度どんなところなのか予測はしていた。
(03枚) 063

交わす言葉

「わたしたち、もう終わりにしましょう」
「嘘だろ? なにを突然」
(02枚) 064

サドンアタック

 何回もシュミレーションしたし、うん、ゼッタイ大丈夫。
 きっとうまくいくハズ。
 心臓がとびだしそうなほど、バクバク高鳴る。
(03枚) 065

見られる

 もう空は明るみ始めている。
 身体全体を倦怠感が覆い、階段を上るのも辛い。
 カンカンカンと乾いた音をたて、二〇三号室のドアの前に立つ。
(013枚) 066

世界崩壊

 世界が終わる。
 そう思った。
(01枚) 067

彼は分かってない

 またか。
 帰ろうとすると靴がなかった。最近、立て続けにそういうことがある。
(05枚) 068

でかけるときは忘れずに

 かんかんかんと乾いた音を立てて、階段を下りる。チカチカと点滅する電灯を背に、一階まで来てから、ふと立ち止まる。
(04枚) 069

リセット

「だから母さん言ったでしょ、ちゃんと世話できるのって」
「うるさいなぁ、何回も言わなくても分かってるよ」
(03枚) 070
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