短編小説・ショートショート【極楽堂】
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インビジブルアタッカー
まったくの不意打ちだった。まさかこんなタイミングで攻撃を受けるとは。
痛みを受けた右手を左手で抑える。
大丈夫だ、問題ない。
自分の部屋だと思って油断していた。くそっ。
やつらはいつ攻撃を仕掛けてくるか分からない。
そもそもやつらに攻撃という概念はない。
俺たちはただやつらのテリトリーを侵してしまい、それでこのような攻撃を受けるのだ。
ある程度の予測はつくが、姿が見えないため、完璧な防御というのは難しい。
音も立てず、ただ何者かがやってくるのを待っている。
そう、やつらの名は静電気。
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