短編小説・ショートショート【極楽堂】
home > novel > 021-030 > 憧れ
憧れ
お前はいいよなぁ。窓の外で大きく伸びをしている黒猫を眺めながら、深くため息をつく。
いつも自由だし、好きなときに、好きなとこへ行ける。
それに比べボクは、いつも同じ場所にとどまり、退屈をもてあましながら、自由に憧れることしかできない。
今度、生まれ変わることがあれば、絶対にあんな猫になりたい。
「お前はいいよなぁ」
さっきから、窓の外をボーッと眺めている、飼い猫を眺めながら、深くため息をつく。
仕事に追われることなく、いつも自由にのんびり暮らしている。
今度、生まれ変わることがあれば、絶対にあんな猫になりたい。
<< 021-030